「平成30年住宅・土地統計調査結果」(総務省統計局)によると、平成30年10月1日現在の我が国における総住宅数は、6,240万戸で平成25年と比べ177万戸(2.9%)増加し、そのうち空家数についても849万戸となり29万戸(3.6%)増加しています。この空家対策として平成27年5月26日に「空家等対策の推進に関する特別措置法(空家法)」が施行され、空家の所有者は空家内に残っている家財や不法投棄されたゴミ等を早急に片づけなければ行政による強制的な措置を受けることになりました。
また、高齢者世帯は2,253万世帯で全世帯の42%であり、さらに高齢者単身世帯は638万世帯と年々増加し、従来の世帯構造と大きく変化していく中で高齢者のニーズに応じた住み替え時の家財整理や孤立死による遺品整理・特殊清掃の問題、人口の東京一極集中による地方の空家問題が顕在化しています。家財整理の領域は大きなニーズを持ったサービスへと成長していますが、同時にお客様と整理業者との間に生じる問題や家財整理後の廃棄物の問題まで山積みされる問題は多種多様です。
- 家主・賃貸人・居住者が持つ「家財整理(生前整理・遺品整理・空家整理)」に関する疑問の相談窓口
- 加盟業者の技術の標準化やサービス品質向上のための窓口
- 最終的に直面する廃棄物問題を真剣に考え提言を行っていく窓口
この3つの窓口を柱に活動していきたいという共通の想いを持つ有志により当法人は設立されました。
更に4つ目の柱として、住宅確保用配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律(改正住宅セーフティネット法)に基づき、令和元年5月に重層的住宅セーフティネット構築支援事業において、住宅確保用配慮者の民間賃貸住宅等への入居の円滑化に資する事業内容へ新たに「死亡・退去時の支援」が設置されました。具体的には死後事務委任、家財・遺品の整理や処分等です。そこで当法人としても指定居住支援法人として活動を推進しています。
課題解決に向け真摯に取り組み、国民生活の安心・安全のため、健全なサービスを支える団体としてその責任を自覚し、地域社会の発展に尽力していくことが私たちの使命に他なりません。また、今後想定される様々なニーズにお応えできるよう関係各団体や行政との連携を強化していきたいと考えております。
今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
代表理事 林 武広